品川で子育てしているSEのゆるゆる芋づる式日記

5歳3歳ボーイズを育てながら、中古マンションを新築そっくりさんでリノベーションしました!一応東大卒なフルタイムワーキングマザーの日常ブログです。

もう少しSEというお仕事の話(睡眠導入系)

スポンサーリンク

昨日、次回は「仕事のつらみ・嬉しみ・悩みを書きます」と書いていたのですが、具体的に仕事の内容を書いてみないと分かりにくい気がしてきました。

という訳で、も少し仕事の中身の話をしたいと思います。結果的につらみいっぱいになったりして。。

※特定のお客様や会社さんについての記述ではなく、「総合するとこんな感じ」というものを書いています。私のふわっとした知見に基づいているので、細かい間違いや不足は色々あるかと。なにとぞご容赦。

1) 「システム」も色々。

例えば「Webシステム」というと、ユーザーさんが実際に見に行くWebサイト(を動かしているもの)をイメージされるかなぁ、と思います。

実は、その裏には沢山の黒子システムがいます。

例えば、
・ジョブ実行:決まった時間に決まったプログラム(バッチ、と言われる事が多い)を実行したり、その制御。例えば定期メンテナンスジョブとして、まず上のミドルウェアのプロセス落として→データバックアップやログアーカイブ→OS再起動→ミドルウェアあげて→最終的に稼働確認・・・とか。

・監視:サーバーがちゃんと生きてるかどうか確認する。

・バックアップ:障害等に備え、データのバックアップを定期的に取る。

昨今では「耐監査性」というものが非常に重要になってきていて、単に障害に備えるだけでなく、重要なデータについては長期保管されているお客様が多い。

・災害対策:例えば本番サイトは東日本、災害対策サイトは西日本に配置して、本番が使用できなくなったら災害対策側に切り替える、というもの。東日本大震災以降、需要・本気度ともかなり高まっていると感じる。

・セキュリティ:と一言で言ってもいろいろ。ログインIDの管理とかパッチ管理とか。ルールはどんどん厳しくなっている・・・。

・構成管理:ハードウェアやソフトウェアの構成情報を取得して管理するもの。システムではなく手でやっているところもありますが、複雑なところで手(Excel)管理しかないとつらみ満載。

・・・うーん、眠くなりそうな話題か。。

それぞれ1台構成というのはあまりなく、特にある程度重要なシステムだと、それぞれ冗長化して例えば正サーバーが落ちたら副がアクティブになる、みたいな構成を取るところが殆どです。システムによっては正副2台どころか何台も束ねて負荷分散しているものも。

2) 実は「プロセス」の塊。

1. 変更管理
たまに、テレビでクリエイターの人が、本番寸前で「やっぱりあそこの演出こう変えて!」なんてシーンがあります。

クリエイティブな仕事ではアリかもですが、システム構築・運用の世界では基本
やったらいけない事です。もっと前段階でやるべき話。「中止」はあるけど。

システムにおいての「最」ないし「超」重要事項はなんといっても「安定稼働」。「安定なんてつまらない!チャレンジだ!」というブログを書いてる人だって、はてなサイトが落ちてたら怒るはず。

昨今、システムに対する要求はどんどん複雑化・高度化する一方、サービス時間は拡大するばかり。

なので、膨れる要求に対応しつつ、できるだけサービスを止めないようにするにはとにかく「きちんと計画して、検査をして事前にリスクをつぶした上で、確実に実行する」事が求められます。

その為、どこのお客様でも「変更管理」というものを行って、システムに対する変更作業の管理をしています。

トラブルとかでギリギリの対応をする事もありますが、基本ちゃんと決まったリードタイムを守らないといけません。。求められるレベルにもよるし、開発用とかだったらそこまででもなかったりですが。

と、書きつつ自分自身心当たりがないでもなく、軽くブーメラン。。

2. インシデント管理と問題管理
「変更管理」と並んで重要な(よく登場する)プロセスといえば「インシデント管理」と「問題管理」。全部合わせてIPCと言ったりします。

システムではいろんな原因で「トラブル」が発生します。それらを検知して、状況把握して、影響がある場合はまず回復処理し、最終的には根本解決・さらに他の類似のシステムでも同じトラブルが発生しないよう対応を行う・・・という一連の流れです。


お客様によって呼び方はまちまちで、「インシデント管理」と「問題管理」分けてるとこもあれば、トラブル発生時から根本解決時までのプロセスをひっくるめて問題管理とするところもあれば、「障害管理」という言い方もよく聞きます。

その他、「構成管理」「セキュリティ管理」「パフォーマンス・キャパシティ管理」依頼対応etc.

面白そうだなぁと思った方(いるのか?)は、ぜひ「ITIL」でぐぐってみてください。

3) ドラマで見るSEについて※若干ネタバレ

・「逃げるは恥だが役に立つ
https://www.tbs.co.jp/NIGEHAJI_tbs/www.tbs.co.jp

平匡さんのおかげで一気にイメージアップしたはずの「SE」ですが、彼は「開発系」の方と思われるので、ここでは「インフラSE」沼田さんの話(ちなみに、ドラマではインフラSEだけど漫画では特にそのような記述は無かったと思う)。

全体的に丁寧に作られている「逃げ恥」ですが、以下の点はちょっと突っ込みたくなりました(^^;)
   ・沼田さんがいなくなったらインフラSEがいなくて困る、といった発言 → ITベンダーでインフラ運用もサービスとして持っていて、SE1人はありえないのでは。。(社内SEではあるらしい。。)たいがい人手不足なので減ったら困るとは思うけど。

   ・「サーバー止めるぞ」発言 → 故意にやったら下手すれば刑事罰ではなかろうか。それに、最近はセキュリティがとにかく厳しくて、何やってもログ残るし誰がやったかも分かるのでは・・・(古いシステムだったら分からないけど)

・「SPEC」や「ブラッディ・マンデイ
これらの影響でSE=ハッキングできる人、と思っている人がもしいたら、、できませんです。ハッカーの中にはSEだった人もいるでしょうが、能力に恵まれた(?)ごく一部の人の話です。。※SPECは大好きです。


・「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

   ・湾岸署の地下に巨大サーバールームとか、入室の為のパスワードが紙印刷されてファイルにしまわれてるとか、ありえなくて話に集中できなかった。とかいって本当にあんな感じだったらどうしよう。

それ言ったら他のシリーズの献血とかもそうなんだけど。


だいたい思うのは、セキュリティがいくらなんでも甘すぎるとか、急な対応が多すぎる、とかですね・・・。とはいえ、以前はドラマにSEが登場する事自体そうそうなかったので、ちょっとでもイメージがよくなったら嬉しいです。

ありがとう、平匡さん。

(続く)