品川で子育てしているSEのゆるゆる芋づる式日記

5歳3歳ボーイズを育てながら、中古マンションを新築そっくりさんでリノベーションしました!一応東大卒なフルタイムワーキングマザーの日常ブログです。

ちきりんさんのリノベ本の感想

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おはようございます。

最近ひたすらリフォームの事ばかり考えており、関連書籍にも色々手を出しています。

その中で、ちきりんさんのこちらの本もAmazonで購入して読みまして。

徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと

徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと

色々思ってしまったので書いてみます。

ファンの方には怒られそうなのでスルーしていただければ幸いです。。

我が家のメンバー紹介

・長男たろう 3歳、保育園児。
・次男じろう 1歳、保育園児。
・三太(夫) アラフォー会社員。
・とろろ(私) アラフォー会社員。

本の紹介

先ほどのAmazonの商品ページより引用させていただきます。

これからリノベーションをする人なら、
誰でも経験者にじっくりと相談したいはず。
その相手が、日本トップクラスのブロガーだったら……
こんなに面白くて役立つ話が聞けました!
(中略)
◆著者からのメッセージ
「リノベしたい。でもどこから始めればよいのかわからない」という1年前の私のような方や、
新築か中古+リノベかで迷っている方にはとても役立つ実用本になったと思います。

 この本の最大の特徴は「徹底的に顧客目線で書かれている」ことです。

ちきりんさんは、Twitterのフォロワー30万人以上、はてなブログの読者数2471人(2019年7月現在)という超人気ブロガーさんです。

そんな人気ブロガーちきりんさんが、自身のリノベ体験を詳細に書かれた本がこちら。発売から3カ月経った今も、「リフォーム」部門で4位。レビュー平均も4.5、とかなり高く、人気の高さがうかがえます。

私はこれまでブログや著書を拝読してこなかったのですが、勝間和代さんがブログで紹介されていたのがきっかけでこちらの本を読む事にしました。
katsumakazuyo.hatenablog.com
あ、勝間さんはざっくり言うと好きです。

いいなと思ったところ

①目の付け所
リノベがブームになっている(らしい)中、自身の体験を元に、「顧客目線」という「新しい」切り口で情報展開されているのはさすがだなぁと思います。

私自身肌感覚ですが、
・共働き増加 → 首都圏の人口増加傾向
・新築マンション高騰 → 中古の需要増 → リフォーム(リノベ)の需要増

みたいな流れは周囲や住宅関連イベントに足を向けては感じています。

昔だったら「子どもできたしそろそろ郊外にマイホーム」だったのが、「都心に通勤できる中古マンションをリフォーム」という選択肢を取る人も増えてきたのかも、という勝手な推測。

もっとも、色々な統計を調べてみると、「リフォーム市場」は必ずしも「右肩上がり」ではないようです。堅調ではある模様。
www.s-housing.jp
www.reform-online.jp

ちなみに、新築について「海外の方が買われるケースが最近とても多い」という話もよく聞きました。羨ましいわー。

②参考になる
例えば、

p.14 リノベをしても変えられないことはたくさんある
p.33 リノベは客と業者の共同プロジェクト
p.68 材料より「手間」が高い
p.271 リノベは「元気なうち」に

等等、私はまだ始めたばかりですが、体験してみて「その通り」or「そうなるだろう」という点が沢山ありました。

詳細な費用の内訳、業者選定方法・・・等等も詳細かつ具体的に書かれていますし、「助成金の申請」や「保険」、「仮住まい時の引っ越し」等周辺情報も詳しい。

ちきりんさんが書かれているように「これからリフォーム(リノベ)をしようかな」と思っている方にとって参考になると思います。

ただ、費用の詳細を見て気づいたのですが、私が見積もりを出してもらった各社と結構価格体系が割と異なっていたので、ケースバイケース、ではあると思います。

とりあえずまだ始めかけの身ですが、分かったのはかなりオプション多くてお金をかけられているんだな~という事です。さすが。。

③実録ドキュメントとして面白い
業者選定の過程に実際の工事の模様など、実録として面白かったです。

実際の工事写真などふんだんにあり、人気ブロガーさんならではと思いました。

引っかかってしまったところ

①ちょっと言葉が強いと感じるところも
「〇〇すべき」とか、「〇〇なんてウソ」とか。

言葉が強いと、どうも「責められてる」感があるのかも知れません。

「色んな考えや趣味があって、◇◇な人にとっては〇〇した方がいい、かもしれない」位な方が私としては落ち着くのですが、そんな生ぬるい言い方ではダメなのかな。。


②言い切っているけど論拠が曖昧なところも多い

全体として言い切りが多いのですが、「え、そう?」と思うところもしばしばありまして。

重箱の隅つつくようですが、列挙してみます。長いです。

p.14
リノベ会社の人でも(営業段階では)そう(=スケルトン・リノベでなんでも変えられる、と)断言する人もいます。でも極端に言えば「それは嘘」です。

えっ、そんな事言っちゃう営業さんいるの?というのが正直な感想です。

この断り書きであふれた日本で、そんな言い切っちゃう営業さんいるんだ・・・と。

私自身がお伺いしたところは、だいたいどこの会社さんも「できることできないこと」の話からまず始められていました。

まぁ、たまたま私が当たった方がそうだった、って事かも知れません。

「〇〇だけど、△△だから!」的な書きっぷりが多いものの、その前提部分ほんとにそうなん?と思うことしばしで、つい気になってしまいました。

ちなみに、SEの世界でも、営業が適当な事言ってSEが怒り心頭・・・なんて事が昔はあったとかなかったとか。最近はフィジビリティ(実現可能性)重視傾向が強いと感じております。余談。

p.81
既存の部屋の造りは本当に画一的です。
新築マンションの内装はあまりに無個性、無機質で悲しくなるほどだし、(以下略)

住宅情報サイトを暇さえあればサーチしている私ですが、そこまで言い切る程だろうか?と思ってしまいました。

確かに似てるけど、多様なニーズを反映してかどうか分かりませんが、同じマンションでも部屋のパターンが何パターンもあったり、オプションでかなり変更できる部分もあったり。

モデルルームの内装なんて結構思い切ってるところも多いですが、結果的に住む人が「白」を選んでいるから「白」が多いんだろうと思います。

あと、今どきの新築マンションはやっぱり10年くらい前の中古とは色々変わってて(この辺詳細語ると熱く長くなるので略)、それだけ「時代のニーズ」に合わせようとしているのではないかと。

家族の変化に合わせて動くクローゼットとか、色々考えられているんだなぁと面白い。。
www.haseko.co.jp

ま、「無個性」な田の字マンションに住んでるのでちょっとカチンときちゃったのかもしれません。新築ちゃうけど。

でも、これはこれでなかなか合理的なんですよ!と何故か弁護(変えようとする事で、逆に改めて合理的な面もよく分かってきた)。

p.92
(大手ディベロッパーについて)どこの大企業にも多数いる「働かないオジサン」の給与もリノベ代に含まれるし(=つまり割高)、(中略)特別なリクエストに柔軟に対応してもらえない可能性など

(略)あれこれ細かいことをゼロから考えるのは面倒という人や・・人にはよい選択肢だと思います。

特に、・・・「古いマンションを新築のようにキレイにすることがリノベの主目的」という人にはベストかもしれません。

からの

p.108
大企業グループの会社は選択肢から外しました。
・・・日本の超大企業とつきあってきましたが、彼らとはホトホト価値観が合わないと痛感していたからです。

ちきりんさんは、大企業が本当にキライなんだな、と思いました。。

(p.92のあたり、若干小バカにしてる感を感じてしまったのですが、考え過ぎですかね。)

ただ、それはいいけどリノベ検討する人は大手に頼む人も多いわけで(リフォームランキングの上位はほぼ大手)、ジャーナリズムの観点からは、も少しロジカルに、いったん私情はおいといて大企業にも一応声かけてみて、実際のところをリサーチしてもよかったのではないかと思ってしまいました。

先ほども書きましたが、ちきりんさんの実例と大手の価格体系は結構違っていたりもします。(というか大手でも会社ごと変わったり。そして必ずしも大手だから高いとも限らない。)

実は私はいくつか大手に提案&見積もりお願いしてみたのですが、びっくりするくらいオリジナリティにあふれた事例集も見せてもらいましたし、こちらの意図に合わせて柔軟な設計を考えてくれたりしました。

(まぁ本当に柔軟さが試されるのは詳細設計のタイミングだと思いますが。)

別に大手の肩を持つわけではないですが、仮にもリノベの本を出す方がイメージ先行でけなすのもどうなんかな、と思った次第です。

(前に一度記事にしていて、ちょっと我ながらしつこいかなと思ったのでこのへんにしときます。。)

p.128
(日本の家は明るすぎる、海外に慣れている自分にとっては落ち着かない、と言った内容)

昨今の新築マンションや注文住宅のパンフ読む限り、間接照明含め照明計画の重要性は多くのディベロッパーが書いていると思います。。「日本的な常識」と書かれているのですが、、うーん。

p.156
(キッチンは調理台の幅が大事なのに、メーカーは分かっていない、と言った内容)
p.163
(水切りカゴ置き場の重要性を大手メーカーは考慮していない、といった内容)
p.166
一般的なマンションはどこも「冷蔵庫の置き場所」が変です。(リビング側の方が便利なのに、キッチンの奥が多い。)

えっと、うちのマンションは一般的なマンションですが、冷蔵庫置き場はリビング寄りになってます・・・。どんな根拠で「どこも」と判断されたのだろう。

水切りカゴやキッチン幅について考慮されてる製品も多い、とカタログ見た限りでは思います。

ちなみにちきりんさんが別の箇所で主張されているのですが、私も魚焼きグリルは自分には要らない、とは思っています。

p.247
ところが世の中には「浸け置き洗いに向いた洗面台」がほとんどありません。

結構、あると思います。こんなのとか。
サイズから探す | 洗面ドレッシング | Panasonic
世の中とは。

確かに、新築マンションではあんまり無いかな、とは思います。

まぁその、強めに批判するならもうちょっとリサーチして欲しいなと思ったところです。

p.264
(フレンチドアの冷蔵庫について)「こんなに使いにくい冷蔵庫は一生買わない」

使いにくいかどうかは人によるのではなかろうか。

p.279
住宅ローン減税も、出産などで収入がとだえると適用されないし、

正確には出産などで収入がとだえ、税金の負担が無くなると、(減らすモノがなくなるので)「適用されない」という事で、ウソではないけど誤解しそうだと思った次第です。

③個人的に、デザイン面での趣味が合わず・・・
すみません。

趣味は人それぞれという事で。。

しばしオリジナリティを強調されているように、本当にオリジナリティにあふれるお部屋だと思いました。

あと、間取りは動線の効率も良く、住みやすそうと思いました。

おわりに

こんな超人気ブロガーさんの著書にいちゃもん ちょっと気になった話をしてしまって、結構ハラハラしています。

たぶんFirst Penguin的なご本だと思いますし、ここまで書ききっていらっしゃるのは本当にすごいと思っています。

ただ、若干偏ってる部分もあるかなと。

リノベしようとしている人にとっては確かに参考になる本だけど、全てを鵜呑みにしないで自分の頭で考えるのが大事だな、と言うのが結論でございます。

自分のアタマで考えよう

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